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性同一性障害の症状と診断方法とは?また、治療法はどんなものかをご紹介

Date: November 9, 2017

近年では『性同一性障害』という言葉が広く認知されるようになってきましたが、なんとなくは分かっていても具体的にはどのような症状なのか、またどんな治療法があるかは知らない方が多いのではないでしょうか。

この記事では、男性として生まれて現在は24時間女性として過ごしている、専門の病院で診断を受けてホルモン療法も行っている当事者である私の経験や知識を元に、それらについてご紹介していきたいと思います。

※病院や当事者の状況によって、診断などが異なる場合がありますし、症状についても様々なものがありますので、ここに書いていない内容があったからと言って性同一性障害では無いとは限りませんので、予めご了承下さい。

性同一性障害は心の病気?異常?

性同一性障害は心と体の性別が一致しない状態であり、周囲から孤立や理解が得られないほど苦痛を伴ってしまい、それにより鬱症状などを引き起こす場合がありますが、性同一性障害を心の病気と扱うのは不適切です。

むしろ、心を薬で治療しようとしたり、何らかの方法で心の性別を変えさせようとするのは、当事者の人格を破壊してしまうのと同等の行為です。

また、同性愛の場合ですが、同性愛も昔は違法や障害として扱われた過去がありますが、現在ではそういった扱いをすることはありません。性同一性障害においても同様の流れがあります。

症状はどんな感じ?

先程も書いた通り、性同一性障害は大雑把に説明すると、体と心の性別が一致していない状態です。心身ともに男性の方が女性扱いされたり、心身ともに女性の方が男性扱いされると嫌ですよね。それが毎日になると苦痛です。

体が女性で心が男性の場合

体が女性で心が男性の場合は、胸の膨らみがあること、特に腰あたりが女性的なラインであること、スカートを履いたりメイクにヒドい嫌悪感を示す場合が多いです。

男性的なファッションを好みやすく、遊びなどにおいても男性的である場合が多いです。

体が男性で心が女性の場合

体が男性で心が女性の場合は、声変わりをして声が男性的であること、性転換手術を望む場合が多く、メイクをしたり女性的なファッションを好みます。

小さい頃から性別に疑問を抱いている?

性同一性障害と聞くとよく「小さい頃から性別に違和感を感じていて…」というのを聞くかもしれませんが、実際には中高生になってから、社会人になってから、結婚をしてから診断書を貰うケースも多いです。

もちろん、小さい頃からや小中高生くらいの頃からなんとなく分かってけど、ハッキリとは自覚しておらず、様々なキッカケなどで強く自覚するケースもあります。自覚や気づくタイミングの個人差は大きいです。

子供の頃の遊びや趣味は重要?

心の性別にあった遊びや趣味をもつことも多いですが、体の性別にあった遊びや趣味を選ぶこともあります。性同一性障害であるかどうかに、子供の頃の遊びはあまり関係がないかもしれません。

性同一性障害でない子供であっても、男の子がオママゴトをしたり、女の子がプラレールで遊んだとしても不思議なことではありません。

日常的に体の性別での生活に強い嫌悪感を抱いている

性同一性障害である場合、多数の方が1度くらいは、死を選ぶかもしれない程に苦しむことがあるのではないでしょうか。

自分は男性であるのに女性扱いされてしまう、女性であるのに男性扱いされてしまうのは耐え難いものです。それが何年も毎日続くわけですし、自身の体に強い嫌悪感を感じるのも毎日です。

そして、周囲に打ち明けることが出来なければ孤独を感じ、打ち明けたとしても理解が得られなかった場合にも孤独を感じて、余計に苦痛を感じるかもしれません。

毎日の生活と、自身の体に対して強い嫌悪感と苦痛を感じてしまうのが最大の症状だと思います。

性同一性障害者全員が全ての治療を望んでいるわけではない

性同一性障害の治療と聞くと、ホルモン投与や性転換手術などが思い浮かぶかもしれませんが、これらの治療を全て受ける人もいれば受けない人もいます。また、ホルモン投与だけで良い人もいます。

私も昔は性転換手術もして、戸籍の性別を変えることまで強く望んでいましたが、今ではホルモン投与でとりあえず十分かなと思うようになりました。

仕事であればトップや人事部だけに性別を伝えて、他の従業員の方には伝えないという働き方もありますし、日常的には24時間女性として過ごせているので、特に困ることがないんですよね。

パートナーとの生活が充実してるお陰もあり、体への嫌悪感はだいぶ薄れました。もちろん、男性として生きることは考えていませんけどね。

恋愛対象の性別は関係ない

中学の頃に心身ともに女性の彼女がおり、ジェンダークリニックでもそのことを伝えましたが、恋愛対象の性別は関係がないようです。それでも性同一性障害の診断はおりています。

なので、体の性別と同性が恋愛対象だからといって、必ずしも性同一性障害とは限りません。同性愛の場合もあります。

診断はどんな感じ?

性同一性障害と診断されるためには、精神科医2名が性同一性障害であると判断しなければなりません。ジェンダークリニックなどの専門の病院に通うことになります。

診断がおりるまでに半年から2年くらいかかることが多いようです。1日で診断がおりるなんて病院もありますが、性同一性障害の診断というのは当事者の人生を大きく左右するものですので、当事者の気持ちとしてはなるべく早い期間で診断がおりるのが望ましいですが、慎重に進めるのをオススメします。

尚、診断がおりるとホルモン療法へと移行しますが、その時の記事は、体が男性で心が女性のMtF向けになりますが『MtFに女性ホルモン注射する時って実際どんな感じなの?』と『MtFの男性の体に女性ホルモンを投与し続けて変化したこと』をごらんください。

様々な質問をされる

小さい頃や、小中高などをどう過ごしてきたか。普段の生活で困っていることは何かなどなど沢山質問されます。

保護者が同伴可能な場合は、その意見も参考にされるようです。私の場合、母親の口から私が小さい頃に女児と思わせるようなエピソードが、病院の先生に伝わっていたようで、それも参考にされているかもしれません。

心理テストも行われる

小さな質問が3,400個くらいあるような心理テストも行われました。回答は直感で良いよって言われましたが、私は1時間くらいかかってしまいました(笑)

複数の先生から質問されることもある

私が通っていたのは大学病院でしたので特殊かもしれませんが、会議室のような部屋で年配の男性のお医者さんが1人、研修医のような若い男性が2人、会話をメモしているらしき女性の方が1人と、全部で4人の方の前で質問を受けたこともありました。

結構、緊張します(笑)

基本は先生と1対1の診察です。

治療はどんな感じ?

最初の方で書いた通り、性同一性障害は心の病気ではないので、身体を心の性別へ近づけていくのが治療となります。それと同時に心のケアとしての通院は続くかもしれません。

ホルモン治療に関することはMtFに女性ホルモン注射する時って実際どんな感じなの?』と『MtFの男性の体に女性ホルモンを投与し続けて変化したこと』をご覧ください。

ホルモン投与を続けた後は、性転換手術を受けることも可能です。費用(海外で)は150万〜200万くらいになります。2017年11月現在の法律では、この性転換手術をしなければ戸籍の性別を変えることが出来ません。

他には、MtF(体が男性、心は女性)であれば、声の女性化手術、顔の女性化手術などもあり、FtM(体が女性、心は男性)であれば、胸の膨らみの除去などがあります。

これらの治療を全て行う人もいれば、しない人もいます。

おわりに

性同一性障害は周囲の理解やサポートを必要としますし、それがある場合と無い場合では生きづらさが大きく変わってきます。最悪の場合は自ら命を絶ってしまうことも珍しいことではありません。

当事者の方であれば、きちんとした病院で受診して慎重に治療を勧めていくことをオススメします。後で後悔すると本当に手遅れになりかねませんので。

性同一性障害とはどういうものか、参考になれば幸いです。

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